セパレータ開発
燃料電池用金属セパレータ開発
サイベックは新たに表面テクスチャ加工を施した、燃料電池用セパレータを開発致しました。
今後、燃料電池の高性能化・高効率化に伴い金属セパレータの形状も今まで以上にプレス加工難易度が高いものが要求されることが予想されるため当社でも開発を行っています。
また、サイベックは燃料電池用セパレータの開発を10年以上続けており、金型開発からプレス品の品質保証まで一貫した実績があります。
技術の特徴
4種類の材料から、1枚のプレートに形状の異なる3種類の流路を成形しました。
・流路高さのばらつき:±0.01mm
・バリ高さ:板厚0.1mmに対して、0.02mm以下
※サイズ:240×130mm、t=0.1mm
金属セパレータの流路形状
1枚のプレート内において形状の異なる3種類の流路を形成。お客様のご要望にフレキシブルに対応できる成形技術を持っております。
図1は当社がオリジナルで設定した金属セパレータの流路形状断面図になります。
従来のものと比較してプレス加工難易度が高い「流路ピッチ」・「壁角度」・「角R」にて流路形状を設定し開発を行いました。金属セパレータの材質はチタンとステンレスのt=0.1mmを使用しました。
図1の流路形状の場合、流路断面長さは材料が平らなときの約1.3倍になるので流路角部などは材料のヒケが発生しやすい条件になります。
写真1はプレス加工した流路断面ですが均一に材料が伸ばされプレス加工することができました。
また、金属セパレータの平面度も写真2のレベルで仕上げることができました。
当社ではこのような金属セパレータのプレス加工によって、燃料電池の高性能化・高効率化に貢献できればと考えています。
また、これからの次世代エネルギー社会の一環として、燃料電池用金属セパレータを低コスト・高生産で提供することができるように準備を進めています。

図1 金属セパレータの流路形状
- ■ 製品材料:チタン、ステンレス
- ■ 流路ピッチ:2mm(従来の1/2)
- ■ 流路壁角度:2℃(従来の1/4)
- ■ 流路角内R:R0.1(従来の1/2)
- ■ 流路高さ:0.55mm(板厚含む)
写真1 プレス加工した流路断面形状 写真2 プレス加工した金属セパレータ(全体と流路拡大写真)