減速機開発

軽量・高効率が求められる減速機。弊社では、サイクロイドギヤを用いたサイクロイド減速機の低コスト化を目的とした、超精密冷間鍛造技術を用い、厚板材からプレス加工によりサイクロイドギヤを成形する技術を確立致しました。
※平成21年度ものづくり中小企業製品開発等支援補助金(試作開発等支援事業)
※詳細についてはこちらのレポートもご覧ください。

プレス加工でのサイクロイドギヤ成形メリット

自由な形状
金型にて成形するため、自由な曲線を用いたギヤ製作が可能です。
立体複雑形状の成形
鍛造工程にて素材厚を自由に変更が可能です。
軽量化が可能
ユニット全体を軽量化することが求められるため、各部品をコンパクトに収まる形状にします。
生産性が高く、設備投資が少ない
切削加工等と比較して非常に生産性が高く、初期投資が少なく済みます。

プレス成形サイクロイドギヤに求められる精度

輪郭度30μm

減速機の効率を左右する最も重要な特性のため、理論曲線にいかに近づけるかが大きな課題です。

直角度30μm

ギヤ面がストレートに相手ギヤに接触し動力を伝達する事が必要です。

Ra1.6μm

ギヤが動力伝達する際には、相手ギヤとすべり接触状態となります。

プレス加工サイクロイドギヤ開発の内容

プレス加工に適したサイクロイド減速ユニットの設計

下記の点に考慮し、サイクロイドギヤの設計を実施しました。

 

①加工応力の解放による変寸

 

②プレス加工後の熱処理による変寸

 

③ギヤの変寸が発生しても、バックラッシが少ない歯形形状

 

④減速機ユニットを組付けた状態でクリアランスの最小化

サイクロイド

●減速機ユニット仕様

歯形 サイクロイド
減速機構成 2K-H
減速比 1/18.9
目標最高入力回転数 15,000rpm
目標最大出力トルク 250Nm

厚板材からのサイクロイドギヤ成形工法の開発

ギヤ部輪郭度・面粗度、入出力軸とのギヤ同軸度が減速機性能に重要影響を及ぼすため、下記の取り組みを実施しました。

 

①鍛造時の残留応力によるギヤ変寸を最小にするため、CAEを活用し、工程設計を実施

 

②サーボプレスにてギヤ面粗度を向上させるための最適モーションの研究を実施

 

③高精度マシニングセンターにて高硬度材を3次元加工をした高精度金型部品の適用

 

④鍛造品のメタルフローの観察を行い、CAE結果との比較を実施

 

⑤量産化した際の鍛造寸法のばらつき検知のため、型内測定の基礎実験の実施

出力ギアと2段ギア

●出力ギア 諸元

歯数 41
ピッチ円径 Φ82
材質 SPHC
素材厚 6mm

●2段ギア 諸元

歯数
(内歯)
42
ピッチ円径
(内歯)
Φ84
歯数
(外歯)
39
ピッチ円径
(外歯)
Φ78
材質 SPHC
素材厚 11mm

サイクロイドギヤとは

サイクロイド曲線は、ピッチ円周上を小さな円を転がした場合、ころがり円の円周上を一点の軌跡にて描かれる曲線です。

これらの曲線を用いたギヤがサイクロイドギヤです。

歯面間の滑りが常に一定であるため、摩擦によるロスが少なく、またユニット構成がシンプルなため、高減速比の変速機を小型軽量化することが可能です。